シリコーンが支える
サステナブルな未来。
こんなところにも
シリコーン。シリコーンは、キッチン用品やシャンプー・リンス、
自動車・電機電子・紙・フィルム(ラベル等)、
建築など様々な産業、消費財の中でも 使用されています。
サステナビリティに
貢献するシリコーン。
シリコーンが持つユニークな特性
創エネ・省エネ・省資源など 多くのサステナビリティに貢献しています。
再生エネルギー、EV、LED照明、エコタイヤなどを 材料面から支えます。
安全性に寄与する
シリコーン。
シリコーンは生体適合性が高く、
医療、食品、化粧品関連の分野に 多く使用されています。
シリコーンについてもっと知ろう。
シリコーンはさまざまな
活用されています。
キッチン用品で便利で楽しく。シリコーンが
調理の可能性を 広げています。シリコーンは熱に強く、伸縮性にも優れているため、電子レンジやオーブンを使用した多様な調理器具が成形可能です。透明なので色も付けやすく、おしゃれでかわいい製品が作れます。
シリコーンは多くの化粧品に広く採用されています。
シリコーンは、フィット感や持ちの良さ、汗や水に強い、仕上がりがなめらか、伸びが良くつけやすい、など化粧品原料になくてはならない条件を備えています。シリコーンは化粧品原料として多くの優れた特性を持ち、安全性から使用感まで幅広い面で化粧品の品質向上に寄与しています。
シリコーンが化粧品に
使われていなかったら?
見えないところで大活躍!
シリコーンは電子機器の高性能化と
革新的な技術の実現に欠かせない
素材です。
スマートフォン、コンピュータ、ウェアラブル・フィットネス・トラッカー、キーパッド(裏のバネ代替)など、生活のあらゆる電子機器の心臓部でシリコーンが使用されています。
コンピューターに使用されるCPUのチップはシリコーンを使った封止剤で囲まれており、チップを保護したり、発熱した熱を外部へ伝える役割を果たしています。この封止剤は一度封じられると開封できず、そのまま使用されるため、長期間にわたって利用される耐久性の高い部品で代替品は存在しません。もし代わりに金属の接着材を使用する場合、封止剤のサイズが拡大し、それに伴って熱による曲がりや離れの問題が発生する可能性があります。従って、現在の封止剤は、コンピューターの正常な動作と信頼性を維持するために必要不可欠な部品となっています。
近年、CPUの高速化や微細化が進むにつれて、発熱量の増加が課題となっており、こうした状況でシリコーンは欠かせない役割を果たしています。
CPUは高速化と微細化に伴い、以前よりも多くの熱を発生させます。このため、シリコーンが適切な熱伝導性を提供し、CPUを過熱から守っています。その結果、シリコーンの優れた熱伝導性が高発熱のCPUの効率的な動作を支え、パフォーマンスの向上と信頼性の確保を可能としています。
基盤の部品(CPU、GPU、メモリー、ストレージなど)にシリコーンも使用されています。(上記写真黒い四角の部分)シリコーンはこれらの部品の発熱によるひずみを抑え、適切な冷却を実現しています。また、大きな部品の下にはシリコーン放熱剤(グリースやゲル)が組み込まれています。これらのシリコーン製の材料は、高発熱パーツの効果的な冷却をサポートしています。特にパーツの下に使用されるシリコーン放熱剤は、熱の効率的な伝導を確保し、安定した動作を維持します。
衝撃や汚れから電子機器を守ります。
電子機器や回路基板などの表面に薄い保護コーティングを施し、熱や衝撃、汚れ、湿気などからさまざまな電子部品(PCボード、ICチップ、コンデンサー)を保護します。これにより、電子機器の寿命を延ばし、信頼性を向上させることが可能になります。
太陽光パネルや風力発電など、
再生可能エネルギーの分野で活躍しています。
シリコーンは、太陽光パネルの封止剤としても使用されています。封止剤は太陽光パネルの内部部品や電気配線を保護するために使用され、外部の湿気や塵埃からこれらの要素を守ります。また、風力発電では風車のタービンの耐久性と強度を高め、より大きなエネルギー生産能力を持つ大型風力ブレードの開発を促進しています。また、防水・耐候シールは宇宙用途などでも活用されています。
また、シリコーンはクリーンエネルギーを支えるカーボンファイバーのコーティングとしても使用されており(サイジング剤)、カーボンファイバーの接着性や耐久性を向上させることで、風力タービンや太陽光パネルなどの製品の性能も向上させています。クリーンエネルギーの効率向上や持続可能なエネルギー供給に寄与し、環境への負荷を軽減する一助となっています。
自動車の軽量化や燃費向上、
汚染物質の排出削減にも貢献しています。
耐熱性や熱伝導性が高いシリコーンを使うことにより自動車部品の小型化ができ、また耐久性が高いことから、ガラス部品をシリコーンで表面処理を行ったプラスチックへ置き換えることで、自動車の軽量化が可能となります。
シリコーンは高温下でも安定性を保つため、エンジン部品にも使用され、燃焼効率の向上と有害排出物の削減に貢献しています。また、エコタイヤにも使用され、燃費低減による石油資源の消費やCO2排出量の削減に貢献しています。このように、SDGs(持続可能な開発目標)の一環として、シリコーンは燃費向上とCO2排出量の削減に寄与しています。
内燃自動車とEVで使われる
シリコーンの比較
内燃自動車
エンジンコンポーネント: 内燃エンジン車では、シリコーンがエンジンや排気システムのシールやガスケットとして使用されることがあります。高温と振動に耐える必要があります。
冷却系: シリコーン製のホースやシールは冷却液のシステムで使用され、耐久性と耐腐食性が求められます。
電気自動車(EV)
バッテリーシステム: EVでは高性能な電動バッテリーが使用され、シリコーンがバッテリーセルのシールや保護材として使用されることがあります。
パワーエレクトロニクス: EVの制御ユニットやインバーターなどの電子部品にもシリコーンが使用され、電子部品の絶縁や保護が行われます。
両方の自動車タイプで共通している点もありますが、使用方法や要求される特性は異なります。内燃自動車では高温と化学的状況に耐える耐久性が求められますが、EVでは高電圧や電子部品の保護が重要です。シリコーンの選定はそれぞれの用途に合わせて行われ、車両の性能と信頼性に影響を与えます。
シリコーンは生体適合性が高く、
アレルギー反応を起こしにくい 素材として 医療分野でも広く 活用されています。
コンタクトレンズの原料としても
広く使用されています。シリコーンハイドロゲル素材は透過性が高く、アクリル樹脂と組み合わせて長時間快適な装用が可能です。シリコーンを活用することで、割れやすく危険なガラスやアクリルの代わりに、安全に視界を広げるコンタクトレンズが実現されました。
建材の劣化抑制や
長寿命化を実現しています。1968年に竣工した日本初の超高層ビル、霞が関ビルディングでは、シリコーンが窓枠のシールに使用されています。このシリコーンの利用により、ビルの窓枠のメンテナンスが50年以上も必要ないという優れた効果が実現されました。(窓枠のシールにシリコーンが使われる前は、定期的なシールの打ち直しが必要であったため、メンテナンスフリーな超高層ビルは存在しなかった。)シリコーンは建築物の耐久性とメンテナンスの効率性を向上させ、世界中の建築物の持続可能性を高めています。
シリコーンが建物を強く、
美しくする。シリコーンの柔軟で形状を変えやすい特性が建築デザインの自由度を向上させています。複雑な形状やカーブを持つ部分にも適用でき、建物の外観をより独創的にかつ美しくすることができます。全面ガラス張りのビルはシリコーンによるシーリングで実現され、古い高層ビルの解体時にもシリコーン素材が長持ちすることが確認されました。
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江戸切子をイメージした 大型商業施設「東急プラザ銀座」の美しい外観をシリコーン構造接着 (SSG)構法で実現。
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「泉ガーデンタワー」ではシリコーン構造接着(SSG)構法を用いてガラスカーテンウォールの設置が成功しました。
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世界最高の高さを誇る「ブルジュ・ハリファ」はシリコーン構造接着(SSG)構法により、その高さを実現しました。
建物のエネルギー効率
向上に貢献しています。複層ガラスとシリコーンゴムを利用することで建物の熱損失を削減しています(ブチルゴムの周りにシール材としてシリコーンゴムを使用)。これによって断熱性能の向上が達成され、エネルギー効率が向上します。
優れたデザインに
さまざまな機能をプラスシリコーンはさまざまなステーショナリーの素材としても使用されており、高性能化や多機能化など、重要な役割を担っています。
どんな泡にも
優れた効果を発揮シリコーン消泡剤は、極めて低い表面張力と優れたひろがりを併せ持つシリコーンの特長を利用しています。シリコーン分子が泡の表面に容易に広がり、界面活性剤分子の膜の表面張力を低下させることで、泡の形成力を弱め、泡が消える仕組みです。また、化学的に不活性なため、他の物質を侵したり、反応したりすることがなく、きわめて高い安定性を発揮しています。他の消泡剤と比べ、少量の添加で強い効果が得られることから、シリコーン消泡剤はさまざまな分野で使用可能で、抑泡性・持続性にも優れています。
また、製造時間の短縮や容器の小型化を可能にし、製造・流通エネルギーの削減にも貢献しています。
デリケートな
赤ちゃんにも安心シリコーンゴムは、人体には無害でアレルギー反応もほとんどなく、硬さも自由に変えることができ、やわらかく口当たりが良いことや、特有な臭いがなく耐熱性や耐久性に優れていることなどから、哺乳瓶やおもちゃなどの赤ちゃん用品にも多く使用されています。
また、シリコーン製のスプーンは、やわらかい口あたりで、赤ちゃんだけでなくお年寄りにも最適です。熱湯で消毒することも可能なシリコーン製品は衛生的であることに加え、長期間使用しても硬さが変わらないことも特徴です。
どんな形も色も
本物そっくりに実現レストランのショーケースに並ぶ美味しそうな食品サンプル。その中で、透明な水、ケーキのクリーム、ソフトクリームやビールの泡、天ぷらの衣など、外観も質感も本物そっくりな食品サンプルはシリコーン樹脂でできています。
以前はロウ細工などで作られていた食品サンプルですが、さまざまな色・形を実現でき、また、紫外線などに対する耐候性があることで長期間展示しても変質しないシリコーン樹脂は今や食品サンプルに欠かせない材料です。また、サンプル素材の食品の型取りにもシリコーンゴムが使用されています。
安心・安全を守るシリコーン
車の事故の時、皆さんの命を守るエアバッグ。そのエアバックの基布にはシリコーンがコーティングされています。
エアバッグは使用されない限り収納されたままですが、いざ事故などの際には、人体に与えるダメージを最小限に抑えるため、瞬時に風船状に気体を閉じ込めるなど、十分な気密性が必要です。また、シリコーンをコーティングすることで、長期高温となる車内に収納されても基布としての強度を損なわない耐熱性・耐久性の確保はもちろん、エアバッグとしての柔軟性や難燃性も備え、高いレベルでの安全性と品質が実現しています。
電子機器の心臓ともいえる
集積回路スマホやパソコンの性能を左右する心臓部であるCPU(中央演算処理装置)、そのCPUが安定して情報処理をしてくれるためには、シリコーンが欠かせません。電子回路は、高性能化のための微細化が進み、使用時の発熱も多くなっています。自らの発する熱で回路基板が劣化する恐れがあるため、シリコーンのシートやグリースなどのシリコーン放熱材を回路に密着させ、熱を外に逃がすことで、回路の安定した動作を確保します。また、ますます微細化する回路に金属粉などのごみが付着することによる誤作動も懸念されます。
シリコーンは絶縁コーティング剤としても用いられ、不純物の付着予防でも活躍しています。優れた耐熱性、耐寒性、耐候性、電気絶縁性などで高い信頼性を有するシリコーンは、発熱部位と冷却システムの結合面に存在する微細な凹凸を柔軟に埋めることで、効率的な熱伝導を可能にする縁の下の力持ちとして、スマートフォン、PC、TV、家電製品のセンサー、ハイブリッドカーやEVのバッテリーやコントローラーと、あらゆる電気・電子回路の信頼性向上と長期安定性に貢献しています。
シリコーンで
省燃費効果を発揮また、シリコーンワックスはフッ素樹脂を含まないことからPFASフリーの安全安心なワックスとして、今後も使用が可能です。
サステナブルな社会に
再生可能エネルギー
欠かせない風力発電でもさまざまな場面でシリコーンは使われています。具体的には、風力タービンの組み立て時の耐久接着剤、羽根の芯となる炭素繊維の成型補助剤、回転を滑らかにする潤滑剤などとしてタービンの耐久性と強度を高めることで、安定した長期運用に貢献しています。今後増加が見込まれる洋上風力発電は、海水や強い風雨により頻繁にさらされることから、シリコーン製品の働きが一層期待されています。